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Books

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近刊予定

茸の耳 鯨の耳​

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著者 ミシマショウジ

 

定価 1800円+税
80ページ B6判 ペーパーバック
装丁 川邉雄

初版発行日 2024年11月30日

発行 トランジスター・プレス

ISBN978-4-902951-11-0

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紹介文

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耳は 草に生まれる 白い草に露の ひかりに踊り踏まれた靴と大地に 耳は生まれる 胸に糸玉をもって生まれてきた 百本 千本 一万本の糸だ 夜の夜を twinkle twinkle 胞子を飛ばし菌糸を織って虹の 鯨が空を泳ぐころ 土の下ではおおきな錦の布が広がる

(「夏至 一」より)

究極的には、詩との関係は混沌との関係だと思う。…混沌、それはパンだ、パン生地だ。こねられる、そして、こねる。混沌が歌うのは、舞うのは、悼むのは、われわれだ。その思考に驚き、笑い、救われるような気がし、感動する。

——管啓次郎「混沌のために」より

夏から冬へ。深い夜の中、野性の音に耳をすませ、世界の傷を夢想する。パンを焼き、詩を書くビート詩人。待望の第3詩集! 解説=管啓次郎、栞文=ヤリタミサコ、小笠原博毅

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目次

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序にかえて

 

茸の耳 鯨の耳

 夏至

 冬至

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​用語人名解説

混沌のために 管啓次郎

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著者紹介

ミシマショウジ
 

兵庫県で自家製酵母パン店 ameen's oven を営む。パンを焼き、詩を書く。『現代詩手帖』2017 年10 月号の特集「詩と料理」に作品が掲載。詩集に『Ghost Songs』(黒パン文庫)、『パンの心臓』(トランジスター・プレス)。共著に『敷石のパリ』(トランジスター・プレス)、『舌の上の階級闘争』(リトルモア)など。友人たちと『詩の民主花』を発行し、朗読会をおこなっている。

近刊予定

ゼリーのようなくらげ

著者 髙田友季子

目次

 

知らない生き物

ゼリーのようなくらげ

金色のスープ

 

作家の言葉

解題


著者紹介

 

髙田友季子(たかた・ゆきこ)
 

1985年、徳島県生まれ。2017年、「乾き」で第23回三田文學新人賞佳作受賞。『徳島文學』や『巣』に作品を発表している。

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小さな声の島_hyo_240108-6.jpeg

随筆集 

小さな声の島

著者 アサノタカオ

定価 1800円+税

136ページ 46判変形 ペーパーバック

装丁 納谷衣美
初版発行日 2024年4月7日

紹介文

戦争、疫病、異常気象。ふと顔をあげれば、日々の暮らしにさす死の影がますます濃くなる暗い時代がそこにある。花にも歌にも詩にも、この暗さを明るさに変える強さはない。……個としてははかなく弱くても、種のいのちがあまねくつづいていく、そのつよさを信じたい。あまねくつづいていくものに根ざす詩のことば に、美しさに、心とからだをやわらかく広げて待機していたい。
(「後記」より)

旅と読書は、「本当に大切なこと」を、さびしさに震える君に教える。

サウダージ・ブックスの編集人である著者が雑

誌、リトルプレス、ウェブマガジンに寄稿したエッセイを集成し、未発表の台湾紀行も収録。家族の歴史について、移動と定住について、小さな声を守る詩のことばについて、本のかたわらで考える随筆集。


目次

プロローグ——旅と詩、五冊の本

1 家族のはじまり

台湾への旅、沈黙への旅

2 旅することと住まうこと

 

ひそやかな約束

アナーキー・イン・ザ・小豆島

ここではない、どこかの港へ

血の繫がりや地域の繫がりは大事ですか?

3 小さな声の島

 

聴こえてくる声を待ちながら——永井宏

『幼年画』のことなど——原民喜

蔵書返却の旅——塔和子

山尾三省をめぐるふたつのエッセイ 
「牛」と「らば」と「烏」、生きのびるうつくしいものたち

エピローグ——幕なしのダンス

後記


著者紹介

アサノタカオ

編集者。1975年生まれ。2000年から3年間ブラジルに滞在し、日系移民の言語生活に関する人類学的調査に従事。その後、東京と香川の出版社を経て独立。現在はサウダージ・ブックスの編集人をつとめるほか、文学・人文社会・アートなどの領域で仕事をしている。著書に『読むことの風』(サウダージ・ブックス)など。明星大学、二松学舎大学非常勤講師。


 

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じたばたするもの

著者 大阿久佳乃

​発行 サウダージ・ブックス

定価 1800円+税

176ページ 46判変形 ペーパーバック

装丁 納谷衣美
初版発行日 2023年3月21日

紹介文

私の好きな小説の主人公に共通しているのは欺瞞やごまかし、半端な妥協に溢れているにもかかわらず平気な顔をして回り続ける世界への苛立ちを持っていることだ。苛立つのはそれが変わるのをどこかであきらめきれていないからだ。そしてこの間違った回り方をしている世界に馴染むまいとし、じたばたする。
(「はじめに」より)

ソール・ベロー、スタインベックから、トニ・モリスン、アドリエンヌ・リッチまで。現代​作家の小説や詩から、北米先住民の口承文学まで。J・D・サリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』の主人公ホールデンに自分を重ねる大学生で文筆家の著者が、アメリカ文学や海外文学を読みながら、《生活すること・生きること・感じること》について綴った18編のエッセイを収録。

各エッセイの末尾には、読書案内として、本書で紹介したアメリカ文学・海外文学などの本の情報を掲載しています。


目次


はじめに

情けない人々

——ソール・ベロー『この日をつかめ』
鮮やかな乾き

——スタインベック『赤い小馬』
私たちの引っ越し

——リンドグレーン『ロッタちゃんのひっこし』
帰る場所を求めて

——セアドー・レトキーの詩
ホールデン・コールフィールドに捧ぐ

——J・D・サリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』
最近読んだものの周りうろうろしつつ東京に一人暮らししてる友人に向けて

——マーシャ・ノーマン『おやすみ、母さん』
他人という「気」

——ウィリアム・サローヤン『人間喜劇』
離れる

——パヴェーゼ『月と篝火』

——カーソン・マッカラーズ『結婚式のメンバー』
まだ消えていない炎のこと

——カーソン・マッカラーズ『心は孤独な狩人』
一人の中の多数の人間

——マリオ・バルガス=リョサ『ケルト人の夢』
「もの」そのものへ

——W・C・ウィリアムズの詩
ぶらつく詩人

——フランク・オハラの詩
孤独と優しさ

——エリザベス・ビショップの詩
それがこれです

——ガートルード・スタインの「自伝」
根を求める

——金関寿夫『アメリカ・インディアンの詩』
(私たちの)願いのこと

——トニ・モリスン『青い眼がほしい』
親愛なる私(たち)へ

——アドリエンヌ・リッチの詩

おわりに

著者紹介

大阿久佳乃(おおあく・よしの)

2000年、三重県鈴鹿市生まれ。文筆家。2017年より詩に関するフリーペーパー『詩ぃちゃん』(不定期)を発行。著書に『のどがかわいた』(岬書店)、月刊『パンの耳』1〜10号、『パイナップル・シューズ』1号など。

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流れゆくもの——屋久島、ゴア

著者 宮脇慎太郎

 

定価 1800円+税

92ページ(1色80ページ、カラー12ページ) B6判 並製

装丁 川邉雄

初版発行日 2022年9月30日

紹介文

屋久島、そしてインド・ゴア。自分自身の音楽体験に導かれるようにして訪れた2 つの土地。そこで出会った風景と人々に向き合ってあらためて思い知ったのは、三省さんのいう「深い悲しみと 豊かさ」だったかもしれない。


旅は終わった。メロディーとリズムは鳴り止んだ。しかし静けさの中で流れは続く。アフターパーティーは始まったばかりだ。
(「おわりに」より)

1960年代に「部族」と称するコミューン運動を起こした詩人・山尾三省のことば、そして「ゴアトランス」などの音楽とダンス。香川在住の写真家・宮脇慎太郎がパンデミック以前の屋久島、そしてインド・ゴアへの旅を記録したトラヴェローグ(紀行)。

「Experience is everything」。ローカルからローカルへと渡り歩きながら、影響を受けたカウンターカルチャー/ヒッピーカルチャーの源流を訪ねる途上で、人々や自然と濃密に触れ合った経験を自己省察的に語る。生きることの悲しみとは、豊かさとは——

 

屋久島およびインドで撮影したカラー写真も収録。

目次


Side A: Road to Yakushima
Side B: Road to Goa
あとがき

著者紹介

宮脇慎太郎(みやわき・しんたろう)

 

写真家。瀬戸内国際芸術祭公式カメラマン、専門学校穴吹デザインカレッジ講師。1981年、香川県高松市生まれ。大阪芸術大学写真学科卒業後、六本木スタジオなどを経て独立。大学在学時より国内外への旅を繰り返し、日本列島では聖地と呼ばれる様々な場所を巡礼。2008 年、東京から高松に活動の拠点を移す。2020年、香川県文化芸術新人賞を受賞。写真集に『霧の子供たち』『UWAKAI』(サウダージ・ブックス)ほか。

 

https://www.shintaromiyawaki.com/

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宮脇慎太郎写真集


UWAKAI

著者 宮脇慎太郎

定価 3800円+税

112ページ(カラー98ページ、1色16ページ) A4判変形 上製

​装丁 大池翼

初版発行日 2022年4月30日

版元品切・重版未定

 

紹介文

2015年の春から2021年の夏までの約6年間、四国の南西部を断続的に旅した。そこは透明度の高い宇和海に面し、リアス式海岸が続く美しき最果ての地。


海に山々が突き出す平地の少ない地形に人々は石を積み上げ、集落や段々畑を作ってきた。どんな場所であってもここで生きていく——時を経ても崩れない石垣は、そんな意志を無言で体現しているように思えた。

宇和海で出会う人々はすべてをおおらかに受け入れ、たくましく生きる者が多かった。…日本では少子高齢化の加速によって、将来消滅する自治体も少なくないと言われている。しかしそれでもこの地でこの海で、人は生き続けると信じたい。
(「うらかたの光へ」より)

四国・宇和海に面するリアス式海岸の風景と、ローカルに生きる人びとの姿。「辺境」と呼ぶにふさわしい土地に漂う、圧倒的にリアルなものでありながら、ことばで表現するのが難しい「精神性」を、「光」を捉えたい——。

瀬戸内国際芸術祭公式カメラマンである写真家・宮脇慎太郎が、愛媛・佐多岬から高知・沖の島まで宇和海海域をめぐる6年間の旅を記録した作品集。地域の伝統行事や「鹿踊り」など祭りの写真を含む93点のカラー作品、書き下ろしのエッセイ「うらかたの光」を収録。

購入者特典のリーフレットには、サウダージ・ブックス編集人アサノタカオのエッセイ「蔵書返却の旅——塔和子さんのこと」を掲載しています。

目次


UWAKAI
うらかたの光へ 宮脇慎太郎
写真作品リスト

​【推薦のことば】

森のエウリディケがワタツミの神と出逢うところ
世の果ての小さな入り江に船が入ってゆく
リアスの襞がほんの一瞬ゆれて静まる
時は永遠をいたましく刻むように流れた
けれど新しい人よ 嘆いてはいけない
光の下 きみが歩を進めるたび 
その湿った音が過去と未来のすべてを連れてくる
けっしてかわらないものがあるという希望
媼の皺深い掌には不ぞろいの真珠
幼子の瞳には薄緑色のアコウの実
——今福龍太「UWAKAIの光に寄せて」

著者紹介

宮脇慎太郎(みやわき・しんたろう)

 

写真家。瀬戸内国際芸術祭公式カメラマン、専門学校穴吹デザインカレッジ講師。1981年、香川県高松市生まれ。大阪芸術大学写真学科卒業後、六本木スタジオなどを経て独立。大学在学時より国内外への旅を繰り返し、日本列島では聖地と呼ばれる様々な場所を巡礼。2008 年、東京から高松に活動の拠点を移す。2020年、香川県文化芸術新人賞を受賞。写真集に『霧の子供たち』『UWAKAI』(サウダージ・ブックス)ほか。

 

https://www.shintaromiyawaki.com/

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「知らない」からはじまる
——10代の娘に聞く韓国文学のこと


著者 (ま)&アサノタカオ

 

定価 1800円+税
116ページ 46判変形  ペーパーバック

装丁 納谷衣美 
初版発行日 2022年1月27日

新装版発行日 2023年7月1日

 

版元品切・重版未定

PDF版あり

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紹介文


未知の世界を発見する喜びは、いつも知らないものたちの冒険心からはじまる。

 

サウダージ・ブックスの編集人で韓国文学ファンである父親が、K--POPが好きな10代の娘に話を聞いてみた。憧れのソウルを旅行したこと、韓国の小説を読んだこと。隣の国のカルチャーを追いかける親子の、少しミーハーで少しきまじめな証言を一冊に。インタビュー&エッセイによる韓国文学ガイド。

《作者のチョン・セランには、いまの韓国はそう簡単に幸せになることが許されない暗い時代だっていう考え方があって、暗ければ暗いほど、小さな希望に光を感じられるっていうことなんじゃないの? 

 だから……ホ先生が通りすがりの子どもに運を分けてあげたいと思うちょっとしたエピソードにもあたたかい価値が生まれるんだと思う。》

((ま)「ホ先生が人生の最後に抱く幸福には、でも陰がある」より)
 


もくじ

はじめに
——「知らない」からはじまる旅と読書 アサノタカオ


Ⅰ インタビュー ま&アサノタカオ


「バンタン食堂」で会ったお姉さんは、とてもフレンドリーだった
——BTS聖地巡礼その他 1
距離みたいなものがなくなってメンバーが身近な存在に
——BTS聖地巡礼その他 2
この「むなしさ」は自分と同じ「世界線」にある
——チェ・ウニョン『ショウコの微笑』
ホ先生が人生の最後に抱く幸福には、でも陰がある
——チョン・セラン『フィフティ・ピープル』
思いを話したいと願うようになったから「ことば」が出てきた
——ファン・インスク『野良猫姫』
背負いきれないものを背負っている人たちが何かを封印して生きている
——キム・エラン『外は夏』
問題の原因は目に見えない感情や気持ち、人と人の関係にある
——チョン・セラン『保健室のアン・ウニョン先生』
非日常のあとの日常を普通に生きていく人を描くこと
——チョン・セラン『屋上で会いましょう』

Ⅱ エッセイ


心の矢印が、ぐっと朝鮮半島のほうに傾いた アサノタカオ
忘れられたものたち、忘れてはならないものたち
——ファン・ジョンウン『ディディの傘』 アサノタカオ
わからない世界で自分を生きる
——チョン・セラン『声をあげます』 (ま)

おわりに
——親子という境域(ボーダーランズ)で話を聞く アサノタカオ

著者紹介

 

(ま)
 

2004生まれ。高校生(執筆当時)。K - POPファン、韓国語を勉強中。

 

アサノタカオ
 

1975年生まれ。大学卒業後、2000年からブラジルに滞在し、日系移民の人類学的調査に従事。2009年よりサウダージ・ブックスの編集人をつとめながら、現在はフリーランスで編集と執筆の仕事をしている。著書に『読むことの風』(サウダージ・ブックス)、共著に『韓国文学ガイドブック』(黒あんず監修、Pヴァイン)。

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今日という日を摘み取れ

渋谷敦志写真集

Carpe Diem

Photographs by Atsushi Shibuya

著者 渋谷敦志

定価 2800円+税

320ページ A5判 並製

装丁 納谷衣美 

​初版発行日 2020年11月3日

紹介文

【著者が第4回笹本恒子写真賞受賞

突然、降りかかった未知のウイルスによる感染症の世界的流行(パンデミック)という災禍が、人と人とを物理的にも精神的にも引き離すいまこそ、「ここではないどこか」へ臆さずに移動し、他でもない「あなた」と対面する営みを写真行為の出発点にすえなおし、意志を持って「人びとのただ中へ」と踏み込むことの意義を問い直したいと思う。
(「人びとのただ中へ」より)
 
「人と人とのあいだに分断する境界線を引くのではなく、共にいられる場所を開いていくことはできないだろうか——」。世界各地の紛争や飢餓や児童労働、災害の現場を取材し、どんなに困難な状況の中でも生きようとする人間の尊厳を撮影してきた写真家の集大成となる作品集。アフリカ、アジア、東日本大震災以後の福島、ヨーロッパの難民キャンプなどを旅しながら、人間を見つめ、人間から見つめ返されるまなざしの十字路の情景を記録した、約220点の写真と4編のエッセイを収録。

タイトルは、古代ローマの詩人ホラティウスの名言「今日という日を摘み取れ Carpe Diem」より。 

 


目次

人びとのただ中へ 012

 

Ethiopia 014
Palestine 036
Osaka, Japan 046
China 056
Angola 070
Cambodia 094
Indonesia 112
East Timor 122

 

隔離の中の生 132

 

Brazil 140
Bangladesh 148
Thailand / Myanmar 160
Bangladesh 178
Nepal 184
Pakistan 198

 

まなざしの十字路 208

 

Fukushima, Japan 214
Somalia / Kenya / Ethiopia 226
Rwanda / Burundi 242
Uganda 252
South Africa 262
South Sudan / Uganda / Ethiopia / Kenya 270
Sudan 284
Nigeria 290
Greece 300

 

旅のスケッチ——2019.8—2020.9 311

 

 

著者紹介

 

渋谷敦志(しぶや・あつし)

 

1975年大阪生まれ。写真家。立命館大学産業社会学部、英国London College of Printing 卒業。高校生のときに一ノ瀬泰造の本に出会い、報道写真家を志す。大学在学中に1年間、ブラジルの法律事務所で働きながら本格的に写真を撮りはじめる。大学卒業直後、ホームレス問題を取材したルポで国境なき医師団主催1999年MSF フォトジャーナリスト賞を受賞。それをきっかけにアフリカ、アジアへの取材をはじめる。著書に『まなざしが出会う場所へ——越境する写真家として生きる』(新泉社)、『回帰するブラジル』(瀬戸内人)、『希望のダンス——エイズで親をなくしたウガンダの子どもたち』(学研教育出版)。共著に『ファインダー越しの 3.11』(原書房)、『みんなたいせつ——世界人権宣言の絵本』(岩崎書店)などがある。JPS 展金賞、視点賞などを受賞。現在は「境界を生きる人びとを記録し、分断を越える想像力を鍛えること」をテーマに世界各地で撮影を続けている。

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随筆集 

読むことの風

著者 アサノタカオ

装画・本文イラスト nakaban

定価 1800円+税

128ページ 46判変形 ペーパーバック

装丁 納谷衣美
初版発行日 2020年10月21日

2刷発行日 2022年5月31日

版元品切・重版未定

PDF版あり

紹介文

固有の時間を生きるひとりのことば。それを自分自身の内にも探してみようと思い立った。すると、旅と読書の記憶に行き着いた。ことばの通じない異国を旅すること、知らない内容の書かれた本を読むことは、慣れ親しんだ世界から切れて、ひとりきりになるさびしさをともなう。しかしそのさびしさと引き換えに、ぼくは未知の世界へつながる喜びを得たのだった。
(「あとがき」より)

旅と読書は、「本当に大切なこと」を、さびしさに震える君に教える。

サウダージ・ブックスの編集人である著者が書籍や雑誌、リトルプレス、ウェブマガジンに寄稿したエッセイ、コラム、旅のノートに記したことばを集成。ひとりになって自分自身を見つめ直す時間のなかで、世界や他者につながることの意味を問いかける随筆集です。

購入者特典の付録には、夏葉社の島田潤一郎さんとの対談「ことばは個人的なちいさな声を守るもの」を掲載しています。

目次


本を読む夜が深く極まるとき

 

1 本から遠く離れて——読書論

 

散文 本から遠く離れて
ひとりになること
愛する人たちとの絆を切って
散文 本屋さんに行くと沈黙がある
小さな声が小さな字にくっついて
京都の善行堂で
本を書いたことのないぼくに
散文 「自由」の風からの贈り物
主人のない夜の本小屋では
散文 書を持って、海へ出よう
カバーを外して、中身をぶん投げ
文字に当てていた指が
海は、ひらかれた書物に似ている
散文 コーヒーと椅子、そしてことばのろうそくたちと
ことばが見つからない
本を読むことが苦しみとなり

2 君のものではない、世界の声に耳をすませろ̶旅の短章

 

散文 君のものではない、世界の声に耳をすませろ
サンパウロから州の西に向かう
必要最小限の生活用品
ジャングルの巨木から切り出した数本の柱が
夜の通り雨が降りはじめた
散文 霧のなかの図書館で
出発前日に大雨が降り
「世界の秘密を知るために」 
雲ひとつない星空の下で
散文 そしてダラダラはゆく
飛行機が南の島の上空にさしかかり
散文 群島詩人の十字路で耳をすませて
散文 詩と夜空にかがやくもの

3 読むことの風

 

散文 読むことの風
海に向かって、石ころを投げる

 

あとがき

著者紹介

 

アサノタカオ

 

1975年生まれ。編集者。大学卒業後、2000年からブラジルに滞在し、日系移民の人類学的調査に従事。2009年よりサウダージ・ブックスの編集人をつとめる。

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宮脇慎太郎写真集
霧の子供たち
Photographs by Shintaro Miyawaki
Children of the Mist

著者 宮脇慎太郎

定価 2200円+税

108ページ(カラー92ページ、1色16ページ) A5判横 並製(PUR製本)

装丁 納谷衣美
初版発行日 2019年11月1日 

紹介文

【著者が2019年度香川県文化芸術新人賞受賞】

明日を生きる者よ、このすべてを受け継ぎなさい。霧の風景はそう私たちに告げる。私たちは、光を求めてゆく霧の子供なのである。

——今福龍太

(本書より)

瀬戸内国際芸術祭公式カメラマンである気鋭の写真家・宮脇慎太郎が、日本三大秘境のひとつとされる徳島県祖谷(いや)の風景とそこに生きる人々を記録した写真集。

四国最深部の天空の集落であり、平家落人伝説で知られる山里の光と影、そのはざまを流れるものを写した『曙光』の刊行から4年。この間も著者は祖谷へ通い続け、ローカルの風景に向けられるそのまなざしは一段と深くなっています。本書は、前作『曙光』をもとにしつつ、『曙光』刊行後に著者がこの地で撮影した写真を増補分として追加し、「祖谷の光 編」「祖谷の人 編」の2部構成による新たな写真集として編集したものです。

著者のエッセイと特別寄稿として人類学者・批評家の今福龍太氏の詩を掲載、国内外の読者を対象に全編日英併記しています。

 


もくじ 
Contents

祖谷の光 編 
The Light of Iya Valley


エッセイ 曙光 宮脇慎太郎

The Light of Iya Valley Shintaro Miyawaki

 

写真作品リスト 
The List of Photographs

祖谷の人 編 
The People of Iya Valley
 

後記 宮脇慎太郎

Afterword Shintaro Miyawaki

 

著者紹介

 

宮脇慎太郎(みやわき・しんたろう)

 

写真家。瀬戸内国際芸術祭公式カメラマン、専門学校穴吹デザインカレッジ講師。1981年、香川県高松市生まれ。大阪芸術大学写真学科卒業後、六本木スタジオなどを経て独立。大学在学時より国内外への旅を繰り返し、日本列島では聖地と呼ばれる様々な場所を巡礼。2008 年、東京から高松に活動の拠点を移す。2020年、香川県文化芸術新人賞を受賞。写真集に『霧の子供たち』『UWAKAI』(サウダージ・ブックス)ほか。

 

https://www.shintaromiyawaki.com/

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叢書 群島詩人の十字路

ジット・プミサク+中屋幸吉 詩選

 

著者 ジット・プミサク、中屋幸吉

編者 八巻美恵

定価 1200円(税込)

118ページ B6変型判 ペーパーバック

​装丁 加藤賢一 

初版発行日 2012年12月25日

​版元品切・重版未定

紹介文

1966年、群島は歌をうたった。 遠く離れながら、力強く呼び交す島とシマの声。「叢書 群島詩人の十字路」第3弾、若くして逝った、タイと沖縄の詩人による共著。ウェブマガジン「水牛」とのコラボレーション。

 

《死んでしまった詩人を通してこうした言葉だけが何度も私のところにたどりつく。詩人とは少しだけ抽象のほうに傾いている存在なのだろうか。だから自死したり殺されたりすることがより多いのかもしれない。生きかたによって自死したり殺されることがあっても、生きているときにはよりよく生きていくことを考えるしかない、と詩人たちはおしえてくれる。》

(八巻美恵「今日という昔」より)

目次

 

今日という昔(八巻美恵)

I

ジット・プミサクの遺したもの 荘司和子

ジット・プミサク詩選

牛鈴によせる恋歌 故郷の呼ぶ声

奇奇怪怪 ”自分のためのタンブン”

この手で築く地上の楽園

シャムの魂(ウインヤーン・サヤーム)

II

あまりにも沖縄人である僕 上京日記(62・3~9)(抄) 中屋幸吉

中屋幸吉詩選

名前よ立って歩け

深みゆく喪失の季節

青春の片隅で

歌を唄いたい

沈黙の底辺から

(65年5月25日の日記より)

最後のノート

年譜

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叢書 群島詩人の十字路

マイケル・ハートネット+川満信一 詩選

著者 マイケル・ハートネット、川満信一

編者 今福龍太

定価 1200円(税込)

108ページ B6変型判 ペーパーバック

装丁 加藤賢一 

初版発行日 2010年9月18日

2刷発行日 2011年9月11日

版元品切・重版未定

紹介文

多言語の海峡をさまよう舌。遠く離れながら力強く呼び交わす島とシマの声。「叢書 群島詩人の十字路」第2弾、アイルランドと沖縄・宮古島出身の詩人による共著。

 

《群島のうえを吹き荒れた歴史と文化の衝突と混濁の暴風雨が、すべてをまきこみ、あらゆるゴミを掃きだし、天地を洗い清めたあと、世界を貫く群島のヴィジョンへと至る曇りのない詩が、即興の声としていま響きわたろうとしているのです。このカケロマ島にも。宮古島にも。アイルランド島にも。》

(今福龍太「マイケル・ハートネットから川満信一へ」より)

目次

 

マイケル・ハートネットから川満信一へ カケロマのアシャゲにて 今福龍太

I

なぜゲール語で書くのか? マイケル・ハートネット

マイケル・ハートネット詩選

硫黄

わたしは火山のように激しかった

あの芝居がかったキス

英語への別れ(抄)

私は舌

ポートレート

ミソサザイの首飾り

II

パナリのつぶやき 多言語を財産として 川満信一

川満信一詩選

ブルー ブルース

隔絶した異界への導き

フサのタぺストリー

チェジュの海風(年老いた海女のうた)

ロルカよ! おまえ

M・ハートネットへのオマージュ

年譜

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叢書 群島詩人の十字路 
アルフレッド・アルテアーガ+高良勉 詩選 


著者 アルフレッド・アルテアーガ、高良勉 
編者 今福龍太 

 

定価 1200円(税込)
106ページ B6変型判 ペーパーバック

装丁 加藤賢一
初版発行日 2009年12月1日 

4刷発行日 2011年9月11日

版元品切・重版未定

​紹介文

魂の血族(カルナル)としての群島詩人。遠く離れながら力強く呼び交わす島とシマの声。「叢書 群島詩人の十字路」第1弾、チカーノ(メキシコ系アメリカ人)と沖縄の詩人による共著。

 

《父祖と民族の土地に深く根ざしつつ、出奔と流浪の衝動に抗うことができず、錯綜した人生の経路のなかで、土着と移動のあいだの張力を測りながら島渡りをつづける一群の詩人がいる。私がここで「群島詩人」と呼ぼうとするのは、そんな意識の島々が浮沈をくりかえす茫漠たる多島海を偶さか自らの故郷として生まれ落ちた詩人たちのことだ。》

(今福龍太「編者から読者へ」より)

目次 
編者から読者へ 今福龍太

チカーノの場所 アルフレッド・アルテアーガ 
アルフレッド・アルテアーガ詩選
カント・プリメーロ 
シ(X)カーノの時(X)空間 
NW6 
ヨーロッパの小さな海 
ネット・ラグーナ 
水で書かれた作品 
わが学びの光明 
II 
バガスマ・バリオ・バランガイから 高良勉 
高良勉詩選 
老樹騒乱 
手水 
スールー海 
ガマ(洞窟) 
玉城 
バリオから讃歌を アルフレッド・アルテアーガーへ 
年譜

あとがきにかえて

サウダージ・ブックスが企画・編集した本について

今福龍太編『ブラジルから遠く離れて 1935—2000』 ISBN978-4-89629-204-6

飯沢耕太郎『石都奇譚集 ストーンタウン・ストーリーズ』 ISBN978-4-89629-227-5

姜信子『はじまれ 犀の角問わず語り』 ISBN978-4-89629-240-4

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西川勝『「一人」のうらに  尾崎放哉の島へ』 ISBN978-4-907473-01-3

黒島伝治『瀬戸内海のスケッチ 黒島伝治作品集』 ISBN978-4-907473-00-6

河端孝幸『感謝からはじまる 漢方の教え』 ISBN978-4-907473-02-0

どいちなつ『焚火かこんで、ごはんかこんで』 ISBN978-4-907473-03-7

ネルソン松原『生きるためのサッカー』 ISBN978-4-907473-04-4

原民喜『幼年画』 ISBN978-4-907473-05-1

宮脇慎太郎写真集『曙光 The Light of Iya Valley』 ISBN978-4-907473-06-8

大原治雄写真集『ブラジルの光、家族の風景 大原治雄写真集』  ISBN978-4-907473-07-5 

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